政府は4日までに、中国で感染が広がる鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)対策の法的根拠となる「新型インフルエンザ対策特別措置法」を、今月下旬にも施行させることを決めた。対策の詳細を定める新しい行動計画の作成を急ぐ。
特措法は2009年の新型インフルエンザの流行を受け、水際対策やワクチンの準備、人が集まる施設の使用制限などの感染拡大防止策を法に基づいて行う目的で12年4月に制定。ことし5月10日までに施行すると定められていた。
内閣官房新型インフルエンザ等対策室によると、早期の施行を目指して準備を進めていた。
鳥インフル感染拡大を警告 WHO「人へ感染容易に」
【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)のハートル報道官は3日の記者会見で、中国で感染者が相次いでいる鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)について、今後も新たな感染者が見つかる可能性が高いと警告した。
報道官はウイルスが「人に感染しやすい形に変異したと考えている」とした上で「人から人に感染した証拠は見つかっていない」と説明。世界的大流行を意味する「パンデミック」を考えるには「まだ程遠い段階だ」とも述べた。
報道官によると、中国で同日までに確認された感染例は7件あるが、いずれも個別の感染であり相互に関係はない。