青森県内死亡率 がん、心疾患が過去最多

デーリー東北新聞社 2013年6月6日

aomorijinko
 厚生労働省が5日に公表した2012年の人口動態統計(概数)によると、青森県内の人口10万人当たりの死者の割合を示す死亡率は、悪性新生物(がん)が356・6(前年比3・4ポイント増)、心疾患が210・8(同13・4ポイント増)に上り過去最多となった。脳血管疾患を含め、県の三大死因による死亡数は9607人(前年比194人増)で、県民の生活習慣の改善による病気の予防などが課題となっている。
 
 脳血管疾患の死亡率も145・8(同4・3ポイント増)に上昇した。死亡率を各都道府県別にみた場合、青森は悪性新生物が4位、心疾患が8位、脳血管疾患が6位で、いずれも高かった。
 県健康福祉部によると、県内では喫煙者や飲酒の量が多い人の割合が全国平均よりも高い。運動不足による肥満も多く、40歳代以降で三大死因による死亡が目立っている。
 県は2013年度から、弘前大と共同で、がんの死亡率が高い原因を分析した上で、対策について研究する事業に着手。具体的なデータに基づき、県民に運動や食生活の改善を図るよう呼び掛ける方針だ。
 統計ではこのほか、赤ちゃんの死亡数が、生後4週間未満の新生児で15人(同7人増)、同1年未満の乳児で24人(同1人増)。妊娠22週以降の死産に早期新生児死亡を加えた周産期死亡数は38人(同2人減)だった。
 人口千人当たりの新生児死亡率は1・6。全国3位と高かったものの、5年単位でみた場合は2003~07年の平均1・9に対し、08~12年は1・3となっており、県は改善傾向にあるとしている。
 自殺による死亡数は326人(同30人減)と3年連続で減少し、ピークだった2003年の576人に比べて大きく減った。

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