青森県内での認知症サポーターキャラバンについて
- 目的: 認知症の人やその家族を支援し、地域全体で認知症への理解を深めることを目的としています。
- 認知症サポーターとは: 認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族を温かく見守る応援者です。特別な活動を強制されるものではなく、日常生活の中でできる範囲での支援が期待されています。
- サポーターになる方法: 各自治体が開催する「認知症サポーター養成講座」を受講することで、どなたでもサポーターになることができます。
- 講座の内容: 認知症の基礎知識、認知症の人への接し方、サポーターとしてできることなどを学びます。
- 講座の時間: 一般的に90分程度で、小・中学生向けの場合は45~50分程度です。
- 講師: 専門の研修を受けた「キャラバン・メイト」が担当します。
- 開催方法: 5名以上の団体からの申し込みで、講師を派遣して講座を実施する自治体が多いです。
- 費用: 講座の受講は無料です。
- 会場: 申込者が会場を用意する必要があります。
- 申し込み方法: 各自治体の担当窓口に、開催希望日の一定期間前(例:30日前、2ヶ月前など)までに申し込みます。
詳細や申し込み方法については、お住まいの市町村の担当窓口にお問い合わせください。
薬剤師にご相談ください
- 漢方薬も副作用や相性があります。必ず薬剤師や医師と相談して使用しましょう
漢方でできる認知症の予防と治療
1. 漢方薬は「全体を整える」アプローチ
漢方は、「脳」だけでなく「体全体のバランスを整える」ことで認知症の進行を抑えたり、症状を軽くしたりする働きがあります。
認知症に関連する不調には、以下のようなものがあります:
- 記憶力の低下
- 怒りっぽさや不安
- 睡眠障害
- 食欲低下
- 体力の衰え(虚弱)
漢方はこれら心と体のつながりに注目して、状態に合わせた処方を選びます。
2. 代表的な漢方薬とその働き
●【抑肝散(よくかんさん)】
- 怒りっぽさ、興奮、不眠、イライラなどを和らげる
- 認知症の行動・心理症状(BPSD)に効果があるとされ、医療現場でもよく使われています
●【加味帰脾湯(かみきひとう)】
- 不安・抑うつ・不眠がある方に
- 胃腸が弱く、疲れやすい人の「気」や「血」を補い、精神安定を助けます
●【八味地黄丸(はちみじおうがん)】
- 高齢者の足腰の衰え、排尿トラブルに
- 脳の血流改善にもつながり、軽度認知症の予防にも期待されます
●【人参養栄湯(にんじんようえいとう)】
- 疲れやすく体力が落ちた高齢者向け
- 脳と体のエネルギー(気)を補って、認知機能の回復をサポート
3. 認知症の予防としての漢方の役割
認知症はある日突然なるものではなく、ゆっくり進行する病気です。ですから、早めに漢方を取り入れることで次のような効果が期待できます:
- 血流改善:脳の働きがよくなる
- ストレス軽減:不安や睡眠トラブルを防ぐ
- 虚弱改善:体力を補い、日常生活を元気に送れる
- 漢方薬も副作用や相性があります。必ず薬剤師や医師と相談して使用しましょう
- 食事、運動、睡眠と合わせて生活習慣の改善も大切です
- サプリメントとは違い、体質に合った処方を使うのが基本です
最後に
漢方は「認知症そのものを治す薬」ではありませんが、心と体を整えて、症状の悪化を防ぐサポートができます。薬剤師としては、一人ひとりの体質や生活に寄り添いながら、最適な漢方選びのお手伝いをしています。
気になる症状がある方は、早めの相談が何より大切です。
必要であれば、実際に市販されている漢方製剤や服用方法の例もご紹介できます。ご希望があればお知らせください。