厚生労働省の検討会は29日、国が定める研修を受けた看護師が医師の具体的な指示がなくても、点滴や投薬量調整など診療補助行為の一部を自分の判断でできるようにする制度の導入を提言した。医師不足を背景にした医療水準の低下を避けるため、看護師の役割を拡大するのが狙い。
厚労省は今後、保健師助産師看護師法などの改正を目指す。
検討会がまとめた報告書によると、一定の研修を受けた看護師が医師から個々に指示を受けなくても、あらかじめ定められた手順書の範囲で対応できるようにする。
具体的には脱水状態の患者への点滴、血圧を下げる薬の投与量の調整などを候補に挙げた。