造船重機大手の住友重機械工業は28日、最先端のがん治療装置をロシアに輸出する方針を明らかにした。安倍晋三首相の訪ロ期間中に、日ロの経済連携の一環として、ロシア側に説明する見通しだ。
住友重機が、ロシアに輸出するのは「ホウ素中性子捕捉療法」(BNCT)と呼ばれる最先端のがん治療装置。安倍政権は成長戦略の一環で、医療分野の機器や関連サービスの輸出を目指している。
朝日新聞 DIGITAL 2013年4月29日1時50分
朝日新聞の医療サイト apital 2013年4月29日
ロシアで先端がん治療 官民の医療輸出戦略第1弾 首相訪ロで表明
日本経済新聞 4月29日
政府は民間企業と組み、2015年にも最先端のがん治療施設を備えた病院をモスクワ市内に建設する。住友重機械工業が開発した最新鋭の放射線治療設備を導入し、海外で初めての臨床試験を始める。日本から医師も派遣する計画だ。機器や人材を丸ごと輸出し、世界に日本発の医療技術を広げる。4月に官民一体で始めた医療輸出戦略の第1弾となる。
中性子捕捉療法
wikipediaより
中性子捕捉療法(ちゅうせいしほそくりょうほう、英 Neutron Capture Therapy)とは、原子炉などからの中性子とガン組織に取り込まれた中性子との反応断面積が大きい元素との核反応によって発生する粒子放射線によって、選択的にガン細胞を殺すという原理に基づくガン治療法(放射線療法)である。この治療法に用いられる中性子増感元素としては10B、157Gd等が考えられているが、現在はホウ素のみが用いられており、この場合特にホウ素中性子捕捉療法(ほうそちゅうせいしほそくりょうほう、英 Boron Neutron Capture Therapy、BNCT)と呼ばれる。